オペラ勧進「歌と芸術よもやま話」
2025年 01月 21日
【次回オペラ勧進 No.199】
日時:2025年2月28日(金)3:30~4:30
会場:アルコイリス
会費:1,000円 (飲み物付)
「オペラ勧進 和田タカ子…歌と芸術よもやま話」は毎月第3金曜日
3:30~4:30に行っています(2025年2月は第4週になります)。
皆様のお越しをお待ちしております。
★事前に問い合わせをお願いします。
お問い合わせ (特)オペラ彩事務局 Tel.Fax 048-201-3121
特定非営利活動法人オペラ彩 和田タカ子
ふとしたきっかけで、稲盛和夫氏のもとで学んだ約三十年の日々を綴った大田嘉仁氏の著書、「運命をひらく生き方ノート」を読み始めました。
稲盛さんはたぐいまれな経営手腕と哲学を通じ、産業界のみならず広く市井の人にも看過を与えた日本を代表する経営者と言われております。京セラやKDDIを創業、倒産したJALの会長に就任するや、わずか2年8カ月で再上場へ導いたことでも知られています。
稲盛さんの紹介文から
稲盛さんが新卒で入社した会社はスト続きで給料は遅配。嫌気がさした稲盛さんは転職しようとしますが、お兄さんの反対を受け、そのまま会社に止まります。鬱々とした日が続き、会社から寮への帰り道、「故郷」を歌うと思わず涙がこぼれたと記されていました。
昨年12月に上演したオペレッタ「こうもり」が好評で、お陰さまで嬉しい年明けになりました。「ホールよし、作品よし、出演者よし、スタッフよし、宣伝の遅れを除けば一級品」と豪語してきましたが、私の考えが及ばなかったことへの示唆が、大田さんの文章の中に、稲盛さんの言葉として紹介されていました。
相次ぐ主要キャストの病気降板、公演を一月余りに控えた指揮者の突然の降板と、それを言い訳に宣伝の遅れを仕方がないと思っていた自分がおりました。
「楽観的に大きな夢を抱く。それを悲観的に見直す作業を行う。」自分で自分の構想を悲観的に見直すことは心の中に大きな葛藤を生む。その葛藤に打ち勝つ強い精神力と謙虚さがなければ悲観的に計画しようという動機はなかなか生まれない。胸を打つ言葉です。
初めて入社した会社で、こぼれた涙を拭って、こんな生活をしていても仕方がない、と稲盛さんは思い直します。自分は素晴らしい会社に勤めているのだ、素晴らしい仕事をしているのだ、と思うことにしたのです。無理矢理そう思い込み、仕事に励みました。
数々の示唆に富んだ言葉に、感謝しています。
(オペラ勧進 No.198 2025年1月17日(金)に配布しました。)
【オペラ勧進 これまでのテーマ】
No.198 オペラ制作におけるフィロソフィとは
No.197 不思議なできごと
No.196 一輪の福寿草
No.195 花の色
No.194 1874年
No.193 説明のつかないできごと
No.192 日本再発見
No.191 何故うけるマツケンサンバ
No.190 「こうもり」とその背景
No.189 奇妙な符合 オペラ「秩父晩鐘」と日本経済
No.188 賛否両論
No.187 オペラ「魔笛」公演を終えて
No.186 第40回定期公演 いよいよ本番 オペラ「魔笛」
No.185 「魔笛」を楽しもう
No.184 漱石の句
No.183 モーツァルトの音楽
No.182 モーツァルトのオペラが好まれる訳は!
No.181 オペラ彩設立40年記念 オペラ「魔笛」上演に向けて
No.180 モーツァルトをめぐる物語
No.179 同時代の偉人 モーツァルト&蔦屋重三郎 2025年NHK大河ドラマ主人公
No.178 モーツァルトとマリア・テレジアの時代
No.177 面白い!?「モーツァルト」&「若冲」
No.176 オペラ人気ランキング
No.175 ふたたびのモーツァルト
# by operasai | 2025-01-21 22:13 | オペラ勧進 | Comments(0)