オペラ勧進 「歌と芸術よもやま話」
2012年 01月 31日
オペラ勧進 No.43 2012年1月13日(金)
〈今月の一言〉 ― ソニー神話は終わったのか ―
2012年1月8日朝日新聞から抜粋、要約
「さようなら!僕らのソニー」(立石泰則著)衝撃的なタイトルが目に止まり、後藤正治氏の新聞掲載書評を読んでみました。
…オリジナル製品を次々に開発し、「世界のソニー」へと歩みを進めた日本のトップ企業の「モノ作りの志」は高かった。創業者世代が退き、経営陣が交代する中でグループは肥大していくが、中枢のエレクトロニクス分野でのヒット商品があまり生まれない。この路線上では「ときめき」や「琴線に触れる」モノ作りが片隅へと追いやられて行くのは当然だ。
テレビの大型、薄型、細密画像化が進んでいるが、オジサン世代の実感としていえば、もはやそのことに夢を感じることができなくなっている。ソニーの変容は、モノへの夢が消えつつある現代におけるメーカーの困難さも伝えている。
「ソニー」を「オペラ」に置き換えてみました。
その昔、ソニーの初代社長井深大氏によくお目にかかりました。「次代を担う子供の教育こそが大事だ」と語っておられた姿が、強く心に残っています。
オペラ勧進 No.42 2011年12月16日(金)
〈今月の一言〉 ― 菩提樹 ―
シュタンツェル駐日ドイツ連邦共和国大使の言葉
シューベルトの「菩提樹」はその訳詩が美しいこともあって、愛唱歌として日本で広く親しまれています。「菩提樹」に魅せられて、一時、私は菩提樹の追っかけをしていたことがあります。しかし、国内では私のイメージする菩提樹に出会うことはできませんでした。日本の菩提樹と西洋のとは品種が違っていたのです。
今年の夏に訪ねたドイツ南部の町では、川のほとりに、教会の入り口に、町のはずれに、周囲の風景と同化した菩提樹が雄々しくそびえ立っていました。
11月、山形県長井市で開催されたシュタンツェル大使の講演会の折、「ドイツ人の菩提樹に寄せる思い」について質問をさせていただきました。
…菩提樹は樹形が傘のようになることから、影ができます。夕方、人々が菩提樹の下に集まり、そこが憩いの場となります。菩提樹は1000年以上も生き続ける木です…大使が流暢な日本語で答えて下さいました。
今年、日独交流150周年を記念して、日本の各地で菩提樹の記念植樹が行われています。その数は150本を超えたと伺いました。千年後の日本に思いを馳せてみました。
〈今月の一言〉 ― ソニー神話は終わったのか ―
2012年1月8日朝日新聞から抜粋、要約
「さようなら!僕らのソニー」(立石泰則著)衝撃的なタイトルが目に止まり、後藤正治氏の新聞掲載書評を読んでみました。
…オリジナル製品を次々に開発し、「世界のソニー」へと歩みを進めた日本のトップ企業の「モノ作りの志」は高かった。創業者世代が退き、経営陣が交代する中でグループは肥大していくが、中枢のエレクトロニクス分野でのヒット商品があまり生まれない。この路線上では「ときめき」や「琴線に触れる」モノ作りが片隅へと追いやられて行くのは当然だ。
テレビの大型、薄型、細密画像化が進んでいるが、オジサン世代の実感としていえば、もはやそのことに夢を感じることができなくなっている。ソニーの変容は、モノへの夢が消えつつある現代におけるメーカーの困難さも伝えている。
「ソニー」を「オペラ」に置き換えてみました。
その昔、ソニーの初代社長井深大氏によくお目にかかりました。「次代を担う子供の教育こそが大事だ」と語っておられた姿が、強く心に残っています。
オペラ勧進 No.42 2011年12月16日(金)
〈今月の一言〉 ― 菩提樹 ―
シュタンツェル駐日ドイツ連邦共和国大使の言葉
シューベルトの「菩提樹」はその訳詩が美しいこともあって、愛唱歌として日本で広く親しまれています。「菩提樹」に魅せられて、一時、私は菩提樹の追っかけをしていたことがあります。しかし、国内では私のイメージする菩提樹に出会うことはできませんでした。日本の菩提樹と西洋のとは品種が違っていたのです。
今年の夏に訪ねたドイツ南部の町では、川のほとりに、教会の入り口に、町のはずれに、周囲の風景と同化した菩提樹が雄々しくそびえ立っていました。
11月、山形県長井市で開催されたシュタンツェル大使の講演会の折、「ドイツ人の菩提樹に寄せる思い」について質問をさせていただきました。
…菩提樹は樹形が傘のようになることから、影ができます。夕方、人々が菩提樹の下に集まり、そこが憩いの場となります。菩提樹は1000年以上も生き続ける木です…大使が流暢な日本語で答えて下さいました。
今年、日独交流150周年を記念して、日本の各地で菩提樹の記念植樹が行われています。その数は150本を超えたと伺いました。千年後の日本に思いを馳せてみました。
by operasai | 2012-01-31 20:43 | オペラ勧進