オペラ勧進「歌と芸術よもやま話」
2017年 11月 19日
オペラ勧進 No.112 2017年11月17日(金)
今月の一言 リューへの鎮魂歌
特定非営利活動法人オペラ彩 和田タカ子
オペラ「トゥーランドット」の中で、中国の民謡、「茉莉花」(ジャスミン)が子供たちによって何度か歌われます。
一幕の歌詞
あの東の山々ではコウノトリが鳴いたというのに、4月になっても花は咲かず、
雪も解けない。聞こえないのか、砂漠の方から海へと響き渡る多くの嘆きの声が。
お姫様、ここにお出ましください。すべてが花咲き、すべてが輝くでしょうから!
三幕の歌詞
夜明けだ、夜明けだ、光だ、命だ。すべてが清く、神々しい。
お姫様の涙するその姿の何と甘く美しいことか。
歌詞が変わって、子供たちが同じメロディを大人の合唱と一緒に歌います。
月が沈み、日が昇る…。その間に劇的にドラマが展開します。
子供たちの澄んだ歌声が、私にはリューへの鎮魂歌のように思えてきます。
by operasai | 2017-11-19 12:29 | オペラ勧進 | Comments(0)