オペラ勧進「歌と芸術よもやま話」
2020年 12月 30日
オペラ勧進 No.150 2021年1月15日(金)
今月の一言 150回記念 本当の青春とは
特定非営利活動法人オペラ彩 和田タカ子
「オペラ勧進」が、お陰さまで、本日、150回を迎えました。ご支援下さいました皆さまに、心から御礼申し上げます。
「本当の青春とは」、150回記念に、漱石の「坊っちゃん」に関して掲載された記事を紹介させていただきます。
「若くない漱石が、青春そのものの小説を何故書けたのか」、ヒントを得たとされる吉田健一氏のエッセーです。
若い時は、なんにでもひたむきで、「まだ鈍らずにいる頭の働きや感受性によって経験することを味わっている暇がない」が、年を取ると「我々のうちに、昔と同じ一人の青年が住んでいながら、その青年を外から眺める余裕が出来てくる。本当の青春というものは、人生でも、或はその時から始まるのかもしれない」
「坊っちゃん」以降、49歳で亡くなるまで、今も読み継がれる数々の名作を生みだしたこの時期こそ、漱石にとっては、本当の青春であったろう、と結んでいました。
10年以上にわたって開催させていただいた「オペラ勧進」はまさに私にとっての青春。コロナ禍に揺れる日々、あたたかい気持ちにさせてくれたコラムです。
埼玉新聞「さきたま抄」2020年6月13日から抜粋
by operasai | 2020-12-30 00:32 | オペラ勧進 | Comments(0)