オペラ勧進「歌と芸術よもやま話」
2012年 05月 19日
オペラ勧進No.47 2012年5月18日(金)
〈今月の一言〉 ― 蜷川さんの「動詞」 ―
4月18日から日経新聞に掲載された、蜷川幸雄さんの「私の履歴書」を読ませていただきました。僭越ながら、私が常々思っていることを蜷川さんがズバリと言っておられる部分があって、引用させていただきます。
…枕元に台本を置いて、あのセリフはこういう意味だ、と気づいたら書き込む。こんな習慣が僕の血肉になった。演出家になってからも、このころの「出す」訓練がぼくを支えてくれている。(中略)
倉橋健(演出家)さんは戯曲分析で俳優に動詞を「出す」ことを求めた。言葉を出せない俳優を怒った。ところが演じると面白いのに「出せない」俳優はいる。(№12)
…駄目出しを聞かない。
総会で倉橋さんは最初からしまいまで、心理を解くサブテキストを読みあげた。実に見事だった。皆あっけにとられ、シーンとなった。「ぼくはこういう戯曲分析をしましたが、あなた方はそれを無視しました。さようなら」俳優だけが残った。(No.14)
特定非営利活動法人オペラ彩 和田タカ子
〈今月の一言〉 ― 蜷川さんの「動詞」 ―
4月18日から日経新聞に掲載された、蜷川幸雄さんの「私の履歴書」を読ませていただきました。僭越ながら、私が常々思っていることを蜷川さんがズバリと言っておられる部分があって、引用させていただきます。
…枕元に台本を置いて、あのセリフはこういう意味だ、と気づいたら書き込む。こんな習慣が僕の血肉になった。演出家になってからも、このころの「出す」訓練がぼくを支えてくれている。(中略)
倉橋健(演出家)さんは戯曲分析で俳優に動詞を「出す」ことを求めた。言葉を出せない俳優を怒った。ところが演じると面白いのに「出せない」俳優はいる。(№12)
…駄目出しを聞かない。
総会で倉橋さんは最初からしまいまで、心理を解くサブテキストを読みあげた。実に見事だった。皆あっけにとられ、シーンとなった。「ぼくはこういう戯曲分析をしましたが、あなた方はそれを無視しました。さようなら」俳優だけが残った。(No.14)
特定非営利活動法人オペラ彩 和田タカ子
▲ by operasai | 2012-05-19 07:57 | オペラ勧進